ガイド 原価計算と見積もり
3Dプリントの価格設定方法:原価・利益率・見積もり計算式
フィラメント、機械時間、人件費、造形失敗、間接費、目標利益率からFDM 3Dプリント価格を計算します。
継続できる3Dプリント価格は、フィラメント代だけではありません。プリンター、電気、実作業、廃棄、造形失敗、梱包、そして事業を続けるための利益を回収する必要があります。
見積価格 = 総原価 ÷(1 − 目標利益率)最初に案件全体の原価を計算し、利益率の式を適用します。その後、最低受注額、送料、該当する税を加えます。
1. 造形の実際原価を計算する
まず案件によって変わる原価を分けます。材料は完成品重量ではなく、サポートなどを含むスライサーの推定使用量を使います。機械時間単価には本体価格、保守、ノズル、ベッド、将来の更新費を、現実的な有償稼働時間で配分します。
電気代は材料費や人件費より小さいことが多いものの、長時間造形では無視できません。人件費にはデータ確認、スライス、設定、材料交換、サポート除去、研磨、組立、検品、顧客対応、梱包など、人が実際に作業する時間を含めます。
材料費 =(使用量g ÷ スプール重量g)× スプール価格2. 失敗リスク・間接費・案件固有費を加える
定着不良、材料、停電、形状などで造形が失敗することがあります。自社履歴から通常の失敗率を求め、期待損失を成功案件へ配分します。
梱包材、金具、磁石、インサート、接着剤、外注仕上げ、販売プラットフォーム手数料、決済手数料も含めます。ソフト、作業場所、保険、事務、集客などの間接費は機械単価や作業単価に含めるか別配賦し、二重計上を避けます。
3. 目標利益率を正しく適用する
原価への上乗せ率と売上に対する利益率は異なります。原価50に30%を上乗せすると価格65ですが、利益率は約23.1%です。利益率30%を確保するには原価を0.70で割ります。計算価格は需要と比較して調整しますが、原価割れを相場で正当化しないことが重要です。
目標価格 = 総原価 ÷(1 − 目標利益率)4. 3Dプリント見積もりの計算例
2部品のFDM案件で材料180g、機械12時間、準備と後処理45分とします。材料と廃棄4.75、機械18、電気0.26、人件費21、梱包2.50、失敗引当2.30で、総原価は48.81です。
目標利益率30%なら税抜価格は69.73です。70に丸めて送料と税を加えられます。最低受注額が75なら、最終価格は75を下回らないようにします。
5. 最低受注料金を設定する
小さな案件でも連絡、設定、スライス、検品、決済処理が必要です。最低料金を設けると、利益率は高くても利益額が小さすぎる注文を防げます。作業を中断してでも受ける価値がある最小案件を基準に決めます。
6. 計算結果を正式な見積書にする
顧客に内部原価をすべて見せる必要はありません。数量、材料、色、仕上げ、許容差や前提、単価、総額、納期、有効期限、送料、税を明記し、どのデータ版を価格計算したか記録します。
設計や数量が変わった場合は改訂見積もりを作ります。無料の3Dプリント原価計算機では複数品目、利益率、最低料金を確認し、登録なしでPDFまたはCSVを出力できます。
繰り返し使える3Dプリント価格チェックリスト
- スライサーの材料量と時間を使う。
- サポート、廃棄、消耗品を含める。
- 機械占有と実作業を計算する。
- 通常の造形失敗を配分する。
- 梱包と案件固有の購入品を加える。
- 正しい利益率式を使う。
- 最低受注額と比較する。
- 範囲、前提、納期、見積有効期限を記載する。
よくある質問
よくある質問と回答
3Dプリントは1gあたりいくらにすべきですか?
重量だけの価格では、機械時間、準備、後処理、失敗、梱包、間接費を回収できません。1gあたり材料費を計算した後、その他の原価と利益率を加えてください。
3Dプリンターの稼働時間も請求すべきですか?
はい。機械時間には減価、保守、交換部品に加え、その装置で別の有料案件を実行できない占有コストがあります。
3Dプリントの適正な利益率は?
一律の正解はありません。市場、難易度、リスク、事業目標に合わせ、実際の受注結果で調整します。利益率と値入率・上乗せ率は区別してください。
造形失敗を見積もりにどう含めますか?
通常の失敗率を履歴から推定し、期待される失敗原価を成功した案件に配分します。
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